リスニングセクションパート2の勉強法&攻略法
パート2の出題形式について
パート2は、はじめに英語が一文読み上げられ、その後、その英文に対する回答が3つ読み上げられます。
この3つの回答の中から、はじめに読み上げられた英文の内容の回答として適切なものを選ぶという問題です。
この形式で全25問が行われます。
〜パート2の出題形式の例〜
When is the meeting?(会議はいつですか?)
A:The room on the right side.(右側の部屋です。)
B:Next Monday.(来週の月曜日です。)
C:Ken likes it.(ケンはそれが好きです。)
正解 B
パート2の戦略について
パート2はTOEICの中でも短期間で点数を上げやすいパートです。
その理由は、問題文の英語自体が長くないので聞き取りが簡単であること、TOEICの中で唯一の三択問題であること、問題がある程度パターン化されているので攻略法を知れば対策できてしまうことなどが挙げられます。
パート2は三択問題であるゆえに消去法の威力は絶大です。
正解を見つけるのではなく間違いを2つ消去する、この感覚を持って臨むことで満点に近い点数が取れるようになります。
また、連続して25問ペースよく出題されるので集中力も大切になります。
それぞれの問題を聞いて回答を終えたら、一度深呼吸をして脳に酸素を送り込んでリフレッシュしてから次の問題に臨むようにしましょう。
たったこれだけのことでも集中力は大きく変わってきます。
パート2の攻略法について
パート2で多くの人が悩むことは問題の性質です。
私たちがこれまで経験してきた受験やテストなどの試験というのは、問題に対して答えがしっかりとありました。
しかし、TOEICのパート2では問題に対してしっかりとした答えがあるわけではありません。
この事実を知らない人やこの感覚がない人は回答に戸惑うことがしばしあります。
上に出した例をもとにこの点について説明をします。
When is the meeting?(会議はいつですか?)
A:The room on the right side.(右側の部屋です。)
B:Next Monday.(来週の月曜日です。)
C:Ken likes it.(ケンはそれが好きです。)
この場合、質問文の「When is the meeting?」に対して、「Next Monday.」というドンピシャの回答があるので回答に困ることはありません。
しかし、以下の場合はどうでしょうか?
When is the meeting?(会議はいつですか?)
A:The room on the right side.(右側の部屋です。)
B:Tom might know.(トムが知っているかもしれません。)
C:Ken likes it.(ケンはそれが好きです。)
この場合、答えはBの「Tom might know.」になります。
これは質問の内容に対して、直接的に回答をしているわけではありません。
そのため多くの人はこの手の問題を聞いたとき、「あれ?答えがない…」と焦ってしまうものです。
しかし、冷静に明らかに違うと分かるAとCを消去すれば、Bが正答として残ります。
実際にBは「トムが知っているかもしれません」と言っているので、質問文とセットで考えれば会話としては成立しています。
このように、パート2では会話として成立しているもの、会話の流れとして自然なものを選択するという感覚が大切です。
もう少し噛み砕いて言えば、自分がその質問をされたときの回答としてあり得るものは正解になるということです。
ドンピシャで答えがあるものもありますが、会話として成立しているだけというものもたくさん出題されます。
この点に注意する必要があるのがパート2です。
いずれにしても、この手の問題も消去法がしっかりとできれば悩むことはありません。
パート2で出題される問題はパターン化されている
パート2で出題される問題はある程度パターン化されています。
やはり王道は疑問詞の5W1H問題です。
When do you 〜?
Why do you 〜?
What do you 〜?
Where do you 〜?
How do you 〜?
Who 〜?
質問文の王道はこのように疑問詞から始まる文章です。
疑問詞から始まる文章は、文頭の疑問詞が何かを聞き取れないと絶対に正解にたどり着くことができません。
このような理由から、パート2で大切になるのは、文頭の疑問詞とそれに続く主語をしっかりと聞き取ることです。
もう一度例を出します。
When is the meeting?(会議はいつですか?)
A:The room on the right side.(右側の部屋です。)
B:Next Monday.(来週の月曜日です。)
C:The place we discuss something.(私たちがいろいろ討論する場所です。)
この問題は質問文では「when(いつ)」を聞いているのですが、回答として、Aは「where(どこ)」、Bは「when(いつ)」、Cは「what(なに)」について答えています。
当然ですが、問題文の「when」という疑問詞を聞き取れないと、AとBとCのどれが正答かは分かりません。
それゆえに文頭の疑問詞を聞き取ることが大切になります。
また、疑問詞で質問されている問題の回答として、「yes」や「no」で答えているものも正解ではありませんので消去しておきましょう。
どんなひっかけ問題があるの?
パート2にもひっかけ問題はよく出題されています。
しかしながら、これらもある程度パターン化されているので、そのパターンをこれからすべてお教えしていきます。
絶対に間違えてはならないひっかけ問題は、問題文の主語と回答文の主語が一致しないという超ありきたりなひっかけ問題です。
以下にその例を記します。
How old is he?(彼は何歳ですか?)
A:She is five years old.
B:Sorry, but I don't know.
C:There are so many old trees.
この問題は一見、年齢について回答をしているAが正解に感じます。
しかし、問題文では「he(彼)」と聞いているのに回答文では「she(彼女)」と回答をしています。
つまり、いくら年齢についての回答であってもこの時点で無条件に不正解になります。
この問題の正解は、Bの「Sorry, but I don't know.(ごめんなさい、知りません。)」です。
このようにもっとも初歩的なひっかけ問題として、問題文と回答文の主語の不一致というものがあります。
次は、似た発音で間違いを誘うというひっかけ問題について説明をしていきます。
Could you make a copy for me?(コピーをしてくれますか?)
A:I like coffee.
B:Maybe later.
C:Covey is fine.
このひっかけ問題は問題文で「copy」という単語が出てきて、回答文ではそれに似た発音の「coffee」や「Covey(人名:コーヴィー)」が出てきます。
十分な聞き取りができない人は、回答文を聞いたときに問題文と同じ単語があると思い、間違った回答を選択してしまうものです。
この場合、単語レベルでしっかりと聞き取れないと間違ってしまうと思うかもしれませんが、心配はいりません。
この手のひっかけ問題に代表されるように、問題文にあった単語と似た発音の単語を含む回答文がある場合、それらは不正解になります。
似た単語が聞こえたらそれは消去する、これだけで十分です。
次は、時制を利用したひっかけ問題についてです。
When did you visit Japan?
A:I can't recall.
B:I visit Japan next month.
C:It will be the first time.
問題文では「いつ日本を訪れましたか?」というように過去の時制になっています。
それに対して回答文ではBやCはらしい回答ではあるものの、時制が現在や未来になっています。
このように時制が不一致なものも無条件で不正解になります。
以上、説明した3つがよく出るひっかけ問題です。
これと先ほど説明した文頭の疑問詞を聞き逃さないことと、会話として成立しているものを選ぶということを意識するだけでパート2は点数が取れるようになります。
いずれにしても消去法を武器に戦っていくことが基本になります。
パート2の勉強法について
パート2は、これまで説明してきたように出題パターンが限られています。
そのため、このパターンを知ってしまうことが重要になります。
パターンを知る方法としては、TOEIC公式問題集などの参考書から50問程度パート2の問題を用意して、それのみを繰り返し解いていくことが有効です。
パート2は出題数が25問なので、その倍の50問を用意すればほぼすべてのパターンを知ることができるからです。
逆にこれを75問、100問と用意してしまうと、同じパターンが重複しているわりに新しいパターンに出会わないので非効率になります。
目安として50問を用意して、まずは問題のパターンを覚えるようにしましょう。
そして、具体的な勉強法としては文頭の疑問詞を聞き取ることに力を入れましょう。
絶対に文頭の疑問詞を聞き逃さない、これができるようになることが最重要です。
パート2で出題される語彙は比較的簡単なものばかりなので、パート2のために単語の勉強をする必要は特にありません。
リーディングセクションの勉強をする中で自然とパート2に必要な単語力も身についていきます。