パート5の勉強法&攻略法

リーディングセクションパート5の勉強法&攻略法

パート5の出題形式について

 

パート5の出題形式は、大学受験などでもお馴染みのいわゆる穴埋め問題です。

 

問題文として英文が1つ与えられ、その文中に1箇所空欄があります。

 

回答の選択肢として、その空欄に入るであろう4つの単語があるので、その中から適切な1つを選択するという問題です。

 

全部で30問あります。

〜出題例〜

 

Please submit the report ( ) Monday.

 

A:in
B:by
C:untill
D:with

 

正解B

 

「月曜日までにレポートを提出・・」という意味なのでBの「by」が正解です。

 

パート5の戦略について

 

まずはパート5に対してどの程度の時間をかけるのかということについてです。

 

私の目安としては全30問を10分以内、時間をかけても12分以内で回答することを目標にします。

 

パート5で大切なことは、回答時間をとにかく短縮して最難関であるパート7に備えることです。

 

つまり、最短時間で、可能な限り省エネで、かつ正確に回答をすることです。

 

この方法についてはこのページの攻略法のところで詳しく説明をしていきます。

 

また、パート5は大きく分ければ文法問題と語彙問題の2つです。

 

文法問題については特に高度な文法知識が問われることはないので、基礎的な文法をしっかりと理解するだけで点数アップすることができます。

 

短期間で点数アップを狙うのであれば文法問題を中心にして対策をしていくことです。

 

パート5の攻略法について

 

パート5をできるだけスピーディーにそして正確に回答をしていくことがTOEIC全体で高得点を取るには必要です。

 

まずはパート5をスピーディーに解くための攻略法について説明をしていきます。

 

パート5で一番やってはいけない解き方は、問題文を読んで、続いて4つの選択肢を見て回答をするということです。

 

このようなごく一般的な回答の方法では時間がかかってしまうのがパート5です。

 

回答時間を短縮するためには、問題文をすべて読むことなく回答をする必要があります。

 

この方法について、これから詳しく解説していきます。

 

2つの問題を例として使うことにします。

(1)Please submit the report ( ) Monday.

 

A:in
B:by
C:untill
D:with

(2)The result came out, and he was ( ) disappointed.

 

A:strong
B:strongly
C:stronger
D:strongest

 

まずするべきことは、回答の4つの選択肢を見ることです。

 

見るポイントは、4つの選択肢がどのような単語の羅列になっているかです。

 

(1)では回答の選択肢が似ていない単語になっています。

 

(2)では回答の選択肢が似た単語になっています。

 

これを見るだけでとても大切な情報を得ることができます。

 

(1)は、似ていない単語から1つを選ぶという問題なので、この問題は問題文の内容に適した単語を入れるという問題になります。

 

つまり、「語彙問題」というわけです。

 

(2)は、似た単語から1つ選ぶという問題なので、与えられた問題文に適した品詞や形の単語を入れるという問題になります。

 

つまり、「文法問題」というわけです。

 

なぜこのように4つの選択肢から見る必要があるかと言えば、選択肢を見て(2)のパターンの文法問題ということが分かれば、問題文をすべて読む必要はなく、( )の前後だけを読めば回答することができるからです。

 

例で出した(2)ですと、( )の前後を見れば「be disappointed(がっかりする)」という動詞の受動態になっており、( )には動詞の「disappointed」を修飾できる品詞の単語しか文法上入ることができません。

 

その上でもう一度4つの選択肢に戻り、動詞を修飾できる副詞を探します。

 

それゆえに答えは選択肢の中で唯一の副詞である「B:strongly」となるわけです。

 

この方法で大幅に回答時間を短縮することができます。

 

このように回答の選択肢に似た単語が並ぶ問題は、文章に合った正しい品詞や形の単語を選択する問題です。

 

そのため、基礎的な文法のルールに従って回答をするのみです。

 

文法問題にはどのようなパターンがあるのかを以下に記します。

 

修飾できる品詞を選ぶもの

 

動詞を修飾できるのは副詞、形容詞を修飾できるのは副詞、冠詞は名詞の前に来る・・・という文法上のルールがありますが、これを覚えるのは大変です。

 

この手の問題をクリアするには3つの方法があります。

 

■方法1
上に示したような修飾のルール(語順のルール)をすべて覚えてしまう

 

■方法2
問題を繰り返し解くことで、感覚的に違和感があるものを消去できるようにする

 

■方法3
英語と日本語でも修飾できる品詞は文法上同じなので、修飾できるかどうかを日本語訳で考える

 

やはり速く解くということがパート5のテーマなので、私としては方法1と方法2を推奨しています。

 

正しい時制を選ぶもの

 

与えられた問題文に入りうる時制の単語を選ぶ問題は毎回出題されていると感じます。

 

この場合、( )の前後よりももう少し読む範囲を広くして時制のヒントになる単語を探す必要があります。

 

例えば、「next Sunday」という単語があれば未来の時制というように単語からヒントを得るようにしましょう。

 

動詞の正しい活用を選ぶもの

 

このパターンの問題では「go、went、have been、will go」というように「go」という動詞を軸にそれを活用した単語が選択肢には並んでいます。

 

( )の前後から正しいものを判断できる場合もありますし、時制に影響を受けている場合もあるので、この場合は問題文を読む範囲を広げて時制を表すヒントとなる単語を探すようにしましょう。

 

上にパターンとして挙げたように、文法問題といっても決して高度な文法知識が問われることはありません。

 

毎回基礎的な問題が問われるので、何度も問題を繰り返し解くうちに、「このパターンの問題は前もやったことがあるな」というようになっていきます。

 

基礎的な文法さえ理解していれば解けるので、パート5で点数を上げやすいのはこの手の文法問題になります。

 

次は「語彙問題」についてです。

 

語彙問題は上の例で出した(1)のようなもので、選択肢が4つともまったく違うものになります。

 

語彙問題では、与えられた問題文に適した意味の単語を選択しなければなりません。

 

そのため、問題文をすべて読まなければ回答できない、もしくは間違う可能性が高くなってしまいます。

 

そして、語彙問題は語彙を知らなければ解けないというのが事実です。

 

語彙問題の点数を上げようと考えると、とにかく単語や熟語を覚えていかなければなりません。

 

このような理由から、文法問題と比べると、勉強にかけた時間の割に点数が上がらないのが語彙問題です。

 

短期間で点数アップを狙うとなれば語彙問題よりも文法問題に力を入れるべきです。

 

特にスコアが高くなればなるほど点数を上げづらくなるのがパート5の語彙問題です。

 

私はTOEICの勉強の中でこのパート5のために単語帳などを使った語彙の増強をしたことはありません。

 

パート7の長文問題を解く中で、知らない単語に出会い、それを覚えていくという方法でパート5の語彙問題の点数は上がっていきます。

 

ですので、パート5の語彙問題の対策も含めてパート7の長文の勉強をしていくという方法をおすすめします。

 

これが時間効率的に考えてもっとも優れていると言えます。

 

また、パート5の語彙問題で熟語の一部が空欄になって出題されるものがあります。

 

according to 〜
in response to 〜
with a view to 〜

 

上に挙げたもののように複数の単語で1つの意味を成す熟語の一部が空欄になっている問題です。

 

この手の問題というのは、普段の勉強の中で出会ったときに意識的に音読をするようにしておけば、いざTOEICで出題されても自然と口から出てくるようになります。

 

また、問題文の( )の前後を見て、このような熟語の一部が問われていると見抜くことができれば問題文をすべて読むことなく回答することができます。

 

 

パート5に消去法は有効か?

 

リスニングセクションのパート1とパート2では消去法が力を発揮すると説明をしました。

 

それではこのパート5では消去法は有効になるのでしょうか?

 

消去法はパート5でも正答を選ぶ手段としては強力ですが、消去法に頼ると回答時間が長くなってしまいます。

 

リスニングセクションと違って各自のペースで進めていくのがリーディングセクションです。

 

パート5でも消去法は有効ですが、高得点を狙うとなるとパート5を極力短時間で終えてパート7に備えたいので、消去法よりも一発で正答をマークしにいくようにしたいところです。

 

基本的に消去法には頼らない、しかしここぞというときは消去法に頼って正解を取りにいくというスタンスが賢い方法だと言えます。

 

パート5の勉強法について

 

パート5の勉強法としては、文法問題から行うようにします。

 

時間効率を考えればこれが鉄則です。

 

文法問題といっても文法書に戻り1からやり直す必要はありません。

 

TOEIC公式問題集など、TOEICの出題形式に沿った問題を繰り返し解けば、どのような文法が問われるのかすぐに分かるようになります。

 

TOEICの本番ではパート5は全部で30問なので、その2〜3倍に当たる60〜90問を用意して繰り返し解くようにしましょう。

 

また、語彙問題は単語帳を使って学習するのは効率的ではありません。

 

単語帳を使った学習でも点数は上がるのですが、学習時間の割に点数につながらないのが事実です。

 

パート7の勉強をする中で知らない単語も覚えていくというスタイルでパート5の語彙問題の勉強をカバーすることをおすすめします。

 

パート5はとにかく短時間で回答を終えてパート7に備える必要があります。

 

そのため、普段の勉強からストップウォッチで回答時間を計るようにしましょう。

 

また、1問解いて回答を見て確認する、もう1問解いて回答を見て確認する・・・という方法ではなく、ストップウォッチで時間を計りながら本番と同じように30問まとめて解いて回答を見て確認するという方法にすると回答時間が速くなります。