パート3と4の勉強法&攻略法

リスニングセクションパート3と4の勉強法&攻略法

パート3と4の出題形式について

 

※すでに出題形式を知っている場合はコチラをクリックしてスキップできます。

 

パート3とパート4はともに出題形式が似ているので、違う部分に触れながらここで同時に説明をしていきます。

 

パート3とパート4はこれまでのパート1やパート2とは異なり、長文問題のリスニングになります。

 

パート3では二者間もしくは三者間での会話、パート4では一人のスピーカーによるアナウンスやスピーチなどの長い英文が問題文として読み上げられます。

 

この問題文は、配布された問題用紙の中には一切記載されていません。

 

問題文が読み上げられると、次は問題文の内容についての質問文とその質問文の答えとなる4つの回答文が読み上げられます。

 

この質問文と4つの回答文は問題用紙に記載されています。

 

そして、4つの回答文の中から問題文の内容に適しているものを1つ選択します。

 

パート3は13個の長文、パート4では10個の長文を聞き、1つの長文(問題文)に対してそれぞれ回答する箇所は3つあります。

 

簡単にこれをフローで表すと、

 

問題文1の読み上げ→問題文1に対する質問文1の読み上げ→質問文1に対する回答文4つの読み上げ→問題文1に対する質問文2の読み上げ→質問文2に対する回答文4つの読み上げ→問題文1に対する質問文3の読み上げ→質問文3に対する回答文4つの読み上げ→問題文2の読み上げ・・・となります。

 

パート3で13×3=39問、パート4で10×3=30問です。

 

パート3は複数人によって行われる会話であるため、会話に急展開が生じることがたまにあります。

 

それに対してパート4は一人のスピーカーによるものなので、話に急展開がないというのが特徴です。

 

パート3と4の戦略について

 

このパート3と4はTOEICの中でもっともテクニックによって点数が取れてしまうセクションです。

 

そのためリスニングの勉強をするという感覚よりも、テクニックを知ること、そしてテクニックを本番でしっかりと実践できるように問題に慣れることがものすごく大切になります。

 

具体的なテクニックについてはこのページで後ほど詳しく説明していきます。

 

TOEICではアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの4つの国のスピーカーが使われています。

 

これらの4つの国の英語というのは、確かに発音が異なります。

 

しかしながら、いくら発音が違っても英語は英語です。

 

そのため、この点について気にする必要はありません。

 

上級者になれば「この発音はオーストラリア人だな」という感じで分かるようになりますが、分からないうちはすべて「英語」として聞けば特に問題はありません。

 

私が初めてTOEICで730点を超えたときも、スピーカーによる国籍の区別はできていませんでした。

 

それでも問題なく点数を取ることはできます。

 

スピーカーの国籍は一切気にする必要はなく、ただ英語として聞けば問題ありません。

 

パート3と4の攻略法について

 

パート3とパート4で絶対にしなければならないテクニックは、問題用紙に記載された質問文と4つの回答文の先読みです。

 

先読みとは、読んで字のごとく、問題文が読み上げられる前に問題用紙に記載された質問文と4つの回答文を先に読んでしまっておくことです。

 

これをしておくと、問題文の中で何が問われるのか事前にある程度の情報を持ってリスニングをすることができるようになります。

 

パート3とパート4ともにリスニング自体の難易度は高くはありません。

 

使われている語彙は簡単なものばかりです。

 

何が難しいのかというと、聞いた問題文の内容を自分の頭の中に留めておく短期的な記憶です。

 

聞いた瞬間は内容を理解しているものの、問題を聞き終えると聞いた内容を忘れてしまっている、こうなってしまうものです。

 

これは聞いた問題文の内容を自分の頭の中に留めておく短期的な記憶力が欠けていることが原因なのですが、この能力を身につけるのは簡単ではありません。

 

だからこそ、質問文と4つの回答文を先に読んで何が問われるのかを事前に知っておくことで、その箇所のみを聞くだけで回答できるようになり、短期的な記憶に依存しなくてすむようになります。

 

では、以下に実際の先読みのフローについて記していきます。

 

パート3は問題番号32番から始まります。

 

パート3に入るとき、パート3のディレクション(説明)が英語で読み上げられます。

 

このディレクションは毎回同じで、かつ、直接問題とは関係ないので、このときからすでに先読みをしていく必要があります。

 

パート3のディレクションが読み上げられている最中に問題番号32〜34番の質問文と4つの回答文をそれぞれ読む

 

問題番号32〜34番の質問文と4つの回答文を読んだ上でパート3の1つ目の問題文を聞く

 

問題文を聞きながら問題番号32〜34番を回答する

 

問題番号32〜34番の質問文と4つの回答文が読み上げられている最中に次の問題番号35〜37番の質問文と4つの回答文を読む

 

問題番号35〜37番の質問文と4つの回答文を読んだ上でパート3の2つ目の問題文を聞く

 

問題文を聞きながら問題番号35〜37番を回答する

 

この手順で問題を解いていくことがパート3とパート4では必須になります。

 

どれだけ英語力があっても「先読み」をしていなければ点数が取れないのがパート3とパート4です。

 

逆に英語力がなくても「先読み」さえしていれば点数が取れてしまうのがパート3とパート4です。

 

 

先読みで注意をしなければならないこと

 

先読みをする上で注意をしなければならないことは2つあります。

 

1つ目は、先読みのペースを絶対に崩さないことです。

 

回答に戸惑うことで先読みのペースが崩れてしまったり、質問文や4つの回答文を読むのに時間がかかってしまったりというぐあいに、先読みのペースが崩れてしまうことがよくあります。

 

こうならないための対策としては、ペースが崩れたら潔く1問捨てて先読みのペースを立て直すということです。

 

パート3とパート4で高得点を取るには先読みのペースを崩さないことが最重要です。

 

1問に固執することでその後の問題を落とすよりも、1問潔く捨てて再度先読みのペースを作り直す方が確実に点数は取れます。

 

先読みのペースを崩さないこと、これは絶対に守ってください。

 

2つ目は、自分の実力や目標点数によって先読みする量を決定するということです。

 

理想はすべての質問文と回答文を先読みすることですが、すべてを先読みすることが難しいと感じる人もいるはずです。

 

そんな人は、自分ができる範囲で先読みをするようにしましょう。

 

大切なことは先読みのペースを崩さないことなので、ペースを崩さないことを前提に先読みする量を決めるようにしましょう。

 

また、自分が設定している目標点数によっても先読みする量は変わってきます。

 

満点を目指す人はすべてを先読みする必要がありますが、まずは400点を取りたいと考えている人はそれぞれの問題ごとに先読みする量を減らして、先読みした問題を確実に取りにいくようにしましょう。

 

 

高い集中力が要求される

 

先読みをしないといけないこと、問題文が長いことなど、パート3とパート4は高い集中力が必要になります。

 

こんなとき、意外にも大切になるのが深呼吸です。

 

問題の合間で深呼吸をして脳にたくさん酸素を送り込むようにしましょう。

 

たったこれだけで、だいぶリフレッシュして次の問題に取り掛かることができるようになります。

 

 

どんな問題が出題されるの?

 

出題される問題はパターン化されています。

 

パターンを挙げれば主に以下の3つです。

 

何についての話ですか?どこにいますか?というように話の全体を問う問題

 

何時に集合ですか?何が必要ですか?のようにピンポイントで答えを問う問題

 

どれが話の内容に一番近いですか?何をしそうですか?のように話の流れから推測できることを問う問題

 

それぞれのパターンについて、どのように問題を対処していけばいいのかをこれから説明していきます。

 

 

何についての話ですか?どこにいますか?というように話の全体を問う問題

 

このパターンの問題は、もっとも難易度が低いと言えます。

 

その理由は、話の中でいくつもヒントが出てきて、それを元に回答をすれば解くことができるからです。

 

ヒントとは、状況や登場人物を表す単語などです。

 

例えば、「どこにいますか?」という質問の場合、空港であれば「passport」や「flight」、「departure time」などのように空港に関連した単語が頻発します。

 

つまり、問題文の最初でも最後でもどこかで一度だけでも状況や登場人物を表す単語を聞き取れれば、このパターンの問題は回答できることになります。

 

それゆえに難易度が低いというわけです。

 

すべての問題を先読みせず先読みする量を限定する戦略の人は、このパターンの問題を先読みすると正解しやすくなります。

 

また、このパターンの問題はそれぞれの問題のはじめに問われることが多いです。

 

 

何時に集合ですか?何が必要ですか?のようにピンポイントで答えを問う問題

 

この問題は、先読みがもっとも威力を発揮するパターンの問題です。

 

しかしながら、ピンポイントで答えを聞き取る必要があるので、難易度としては高いと言えます。

 

方法として、あらかじめ先読みで何が問われるのかを把握しておくことで簡単に対処できるようになります。

 

 

どれが一番話の内容に近いですか?何をしそうですか?のように話の流れから推測できることを問う問題

 

このパターンの問題はもっとも難易度が高いと言えます。

 

理由は、「話の内容に近い」や「何をしそう」のように明確な答えがなく、話全体を聞き取って回答をする必要があるからです。

 

このパターンの質問文にはだいたい「most likely」や「probably」などの「たぶん」という意味を表す単語が含まれています。

 

満点に近い点数を狙う人以外は捨てるならこのパターンの問題だと言えます。

 

パート3と4の勉強法について

 

パート3とパート4の勉強法は、やはり先読みに慣れることが最重要です。

 

聞き取りの強化を考えることももちろん大切ですが、これは短期間ではどうにもならないのが事実です。

 

そのため、問題形式と先読みに慣れることに重点を置いた学習をしていきましょう。

 

TOEIC公式問題集が理想ですが、本番と同じ形式の問題を先読みをしながら慣れるようにする勉強をしていけば大幅に点数は伸びます。

 

また、TOEICの本番の英語のスピードよりも速いスピードの英語を聞いておくことも勉強としては有効です。

 

速いスピードの音に慣れてしまえば、本番のスピードはゆっくりと聞こえるようになります。

 

これにはもともと速い音が収録されている教材を買う、もしくは音声加工で音を速くするなどの方法があります。